みなさんは脂肪を筋肉に変える、とか、運動をやめたら筋肉が脂肪に変わった、というような言葉を聞いたことがないでしょうか。
確かにスポーツをしていたが、やめたらあっという間に太った、という方は多いです。ボディビルダー等の筋肉をつける必要がある人は、一度太って筋肉を付けているようにも見えます。
ですが、本当に筋肉が脂肪になっているのか?
もしくは脂肪を筋肉に変換しているのか?
そのようなこと、考えたことがあるでしょうか。もしかしたら、要らない遠回りをしているかもしれません。この記事では、無駄のないダイエットについて、生理学と実体験の両面から解説していきます。
それではよろしくお願いいたします。
まず、全く違う細胞
まず私の結論ですが、筋肉が脂肪に置き換わる、という現象は起こらないと考えています。(逆も然り)理由としては、組織の構造が細胞レベルから異なっているからです。それぞれの組織を見ていきましょう。
筋肉とは?

一般的な骨格筋は図のような構造になっています。筋細胞は更に細かく、複数がギュッと集まることで、この図の筋原繊維の形成に寄与しています。また筋肉は独立した組織であり、全体が筋膜に包まれています。特に筋繊維より細かい組織には、他の細胞が入ってこれないような構造になっています。
筋肉は筋トレ等で傷がついた状態になると、周りから筋肉の基になる細胞(筋芽細胞)が出てきて、組織を修復します。これにより筋肥大が起こります。ちなみに筋肉が減少するメカニズムはよくわかっていません。しかし、活動量の低下に伴って筋肉が減少するのは明らかな事実です。
まとめると、筋肉は筋肉単体で、増えたり減ったりしている、ということです。
脂肪とは

では逆に脂肪細胞とはどのようなものでしょうか?脂肪細胞は全身の色んな部位に、組織的な構造を持たずに存在しています。人体の限られたスペースでできるだけ栄養を保管できるように、隙間があれば詰め込む、という構造になっているのでしょう。
作られ方も先ほどの筋芽細胞とは異なっています。脂肪細胞という組織が、中に脂肪を取り込み、貯蔵していく、という仕組みになっています。また、必要になときに分解され、全身に栄養を供給することができるようになっています。
会社に例えると、筋肉はあくせく働く社員、脂肪は保管庫に隙間なく並べられた資料、みたいなイメージでしょうか(わかりづらくてすいません)
つまり、それぞれが独立した別々の組織で、どちらかがもう一方に置き換わるものではないということをお伝えしたいです。こう考えると、筋肉が脂肪に変わる、もしくは逆のようなことは、起こりえないことがお分かりいただけるでしょう。
ではなぜ、そのような言説が巷に出るようになったのか?それは、筋肉の減少と脂肪の増加は同時並行で起きることが多いため、誤解されているからです。完全に筋肉が消滅してから、脂肪がつき始める、といった極端なことを体はしないし、できません。もし筋肉がゼロになったら動けませんものね。
筋トレでそう簡単に足は太くならない
また、女性に多いですが、足が太めの方が筋トレしたらもっと太くなる…という話もよく聞きます。これも少し違います。もちろん筋肉がつけばその分は太くなります。しかし、競輪選手やボディビルダーのような太い脚は、ちょっと筋トレしたくらいで手に入るものではありません。それこそ人生をかけてトレーニングに打ち込む必要があります。
また、筋肉は脂肪の3倍の密度があります。逆に言えば、同じ重さなら脂肪の方が3倍大きいのです。
その3倍の大きさがあるものを減らさなければ、足は細くならないんです。つまり、結局は脂肪を落とす必要がある。そして、筋肉が多い方が代謝が上がり、やせやすくなります。なのでむしろ、筋トレは積極的に行い、筋肉を増やして、脂肪を落としましょう。
では、どうするべきか

つまるところ、多くの方は筋肉を付けるor維持し、脂肪を落としたいのではないでしょうか。ここまでの話を踏まえると、筋肉を付けることと、脂肪を落とすことは別々に考える必要があります。それぞれ簡単にですが、方法を解説していきます。
筋肉を増やす
まずは筋肉についてです。筋肉を増やすためにはトレーニング、食事、睡眠の3点が重要になってきます。
トレーニングをして筋肉に負荷をかけ、一度傷を付けさせます。そしてたんぱく質を豊富に含んだ食生活をし、栄養をその筋肉に行き渡らせます。そして良質な睡眠をとり、肉体の回復をさせます。こうすることで、効率よく筋肉を付けることができるでしょう。
人によりますが、大体3か月くらいで見た目にも変化が出ると言われています。また他にも筋トレには多くのメリットがありますので、下記記事でも解説しています。よろしければご参照ください。
ということで、筋肉を付けるために1回太る、は基本的には不要であることが分かりました。ボディビルダーがバルクアップといって一回太るのは、オフ期間にできるだけ筋肉を付けるためです。通常よりも多くカロリーを摂取し、トレーニングした分無駄なく筋肉を付けてから、脂肪を落とそうという考えなんですね。決して脂肪を付けているのではなく、筋肉を付けたら仕方なくついてしまう、という感じです。
ここまで多くのカロリーを摂取する必要は、大会レベルのマッチョを目指していなければ不要です。やみくもに多くのカロリーを摂取すると太るだけなので、高たんぱく低脂質を意識した食事を心がけましょう。
脂肪を落とす
脂肪を落とす方法はもっと単純です。
摂取カロリー<消費カロリー
この法則を守っていただくだけです。それが難しいんですけどね(笑)長らくダイエットに取り組んだ話も記事にしていますので、よろしければ下記をご参照ください。
結局は消費カロリーを摂取カロリーが超えたら太るのです。筋肉が脂肪に変わっているのではなく、ただ筋肉の多かった人が食べ過ぎて太っているだけです。運動部でよく食べるようになり、運動をやめてもそのままの食生活をしているパターンかもしれません。消費に合わせた摂取カロリーを心がけましょう。
また、くどいですが脂肪が筋肉に変わることはないので、そもそも体脂肪を付けすぎないようにしましょう。つけるのは簡単です。キープは少し大変です。落とすのはとても大変です。実体験から強くお勧めします。
男性であれば体脂肪19%以下、女性であれば29%以下を意識してください。このあたりから明らかに見た目の影響が(悪い方で)出てきます。大台は死守、これを忘れないでください。
まとめ

ということで、今回は筋肉は脂肪に変わるのか、という話から、正しいボディメイクについて解説してきました。
各組織の特徴をつかんでもらい、みなさんが間違った努力をしていないか、振り返る機会にしていただければと思います。
今回の記事は以上となります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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